始祖の力。

 お披露目のためのパーティー。

 月原家の思惑。


 色々不安なことはある。

 でも、逃げるわけにはいかない。


 逃げたって、何らかの形で向き合わなきゃならないことだから。

 そして、どうせ向き合わなきゃならないんだったらさっさと終わらせてしまいたい。


 グダグダと長引かせるのは性に合わなかった。


 ここ最近人付き合いの方で色々とモヤモヤしていたこともあって、それらが何とかなった今、なんて言うか……吹っ切れた。

 うっぷんが溜まって爆発したとも言うかも知れないけれど。


 だから、ちまちまと手間のかかる挨拶なんてものは一気に終わらせてしまいたい。

 月原家がどう出るか。

 それは謎だけれど、少なくとも生死にかかわるようなことにはならないはずだし。


 ……それに、今度こそ守ってくれると言った。

 硬い意志を持ってそう口にしてくれた田神先生を信じたいと思う。


 それに何より、永人がずっとそばにいる。

 それは、とても心強く思えたから。



 ……でも、あたしは良くても愛良はパーティーなんて行きたくないかもしれない。

 零士と好き合って彼を選んだのに、赤井家のものになったみたいにお披露目されるなんて普通に嫌だろうし。