儚く甘い
家族の想い
「いやーっ!!」
大きな声に、慌ててみわの部屋の扉が開く。

「みわっ!?」
母がみわの体を起こすと、みわは全身に汗をかいている。
ひどく動揺したみわは、呼吸も荒い。

「みわ」
母が娘の名前を何度も呼ぶと、みわは、おびえながら母にしがみついた。


「最近、夜中にうなされて起きることが続いているの。」
母は翌日、長男である隆文に連絡をした。
ちょうど点滴をする予定の日。
隆文は大学にみわを迎えに行くことになっている。
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