「じゃあ、とりあえず紹介してくね。まずは次男の哩桜で―――」

《のんびりな性格に見えるけど案外せっかちで頭の回転が速い。それらを全部隠して奥さん好みに寄せた鈍感なホンワカ男を演じ続けるピエロ》

「長女の渚沙と―――」

《小さい時は泣き虫だったけど、今は肝が据わった母ちゃん。自分に厳しいけど他の人には優しく気遣いができるしっかり者》

「最後に次女の美湖」

《気が強い、お嬢様気質。いつも勝ち気で弱気な人が大嫌い》


事前にミヲ君から聞いていた情報が勝手に後追い再生してくる。

言われてみれば三人とも的を得た顔つきをしているな。




「宮ノ森 葵です。どうぞ宜しくお願いします」


お互いの自己紹介も終わり、当たり障りのない談笑が始まった。


今日は渚沙さんがこっちにやってくる日だった。

なんでもお子さんが空手の合宿で5日間こちらへ滞在をしているのだそうだ。

今日はその最終日で迎えにくる予定があり、数時間前にはこちらに着くというので待っている間、一緒に食事でもということになり誘わせてもらった。

それならばと哩桜さんや美湖さんもと呼ぼうとミヲ君に頼んで招待してもらったんだ。

彼はまだ友達としてやり直している訳だから、家族紹介とかまだ早いし私の負担にならないかって思ってたみたいだけど、私としては友達の枠はとうに超えている。