わがままな純愛 ケイレブとユリア

天使の降臨

ケイレブは、先に飛び出した
少年の馬が、馬車と並走しているのを、確認した。

馬車を引く馬の興奮は、まだ収まらないようで、スピードが落ちない。
ケイレブの馬が、少年の馬に追いついた。

「後ろに下がれ!
俺が馬を何とかする!!」

ケイレブが大声で叫ぶと、
少年がケイレブを見た。

ケイレブも少年を見た・・・・

最初に目に飛び込んで来たのは
その瞳
極上品のベネゼエラ産
エメラルドの輝き・・・

一瞬、ひゅっと息が止まるかと
思った。
それまでに美しい顔立ち・・

ギリシア神話に出て来る、
ゼウスに迫られるレダのような・・

まだ若木のようにしなやかで、
黄金の髪が流れて縁取る
頬が薔薇色に、染まっている。

「前を!」
少年が叫んだ。

前方は、緩い昇り坂になっている。
馬のスピードは、確実に落ちる
だろう。
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