小悪魔男子





「あっちでお茶でも飲んでて?さなはあたしが付き添ってるから★和樹も向こうに行ってて。真希が心配そうにしてると思うから」


薫ちゃんには敵対心が無いらしい大和はおとなしく風呂場を後にした。和樹もその後に続く。



「さな、まだ痛む?」


「ん…、だいぶ良くなったよ」


「よかったわ。着替え要るわよね?部屋に入っていい?取ってくるけど。それとも真希に頼む?」


「いいよ、薫ちゃんなら。2階の突き当りがあたしの部屋で、クローゼットにTシャツとジーンズが入ってるからお願い」


「わかったわ!まかせて」


笑顔で取りに行ってくれる薫ちゃん。いい友達を持ってよかったって思った。





着替えを取りに行ってくれた薫ちゃんは、部屋でもあたしを心配してくれてたみたい…






「さなはいい子なんだけど…


この人を信じすぎる無防備さが命取りになるかもね…」





――――この時のあたしには、そんな事を言われたとしても理解できなかったと思う。


だけど、薫ちゃんの予想はやっぱり当たってしまうんだ…。







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