―愛束縛―
―鈴(太一の想い)―


鈴がウチに帰って来てから 一週間が経つ


鈴はまるで 魂が抜けた人形のように 毎日 空を見つめるだけだった



帰って来た当初は 食事も自分で食べずに介助が必要で喉を通さない状態だった

ようやくお粥を薄くのばして 飲み込めれるようになった


話す事はもちろん 笑う事も泣く事も全て忘れた状態


排泄も たまに失敗してしまう




手を繋いでも 抱き締めても kissしても 話し掛けても 何ひとつ反応は無い




鈴…





鈴…



一体 何をされたの?


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