ソープ嬢の忠実な執事



半年後、

あたしは白に身を包まれ
教会の入り口に居た

教会のドアが開かれ

白薔薇の並ぶ道を
ゆっくり、ゆっくり
踏みしめて歩いた
夾の隣まで

あたしの恥じる顔をみて
隣で微笑む夾

とけるくらい甘い
キスをして涙を流し
振り返って
ママやホストや元社長達が
両サイドにいる
白薔薇の道を
今度はふたりで
ゆっくり、ゆっくり
踏みしめて歩いた






あたしソープ嬢
そして
ホストでキャバ嬢
今はもう
ウエディングドレスを
身に纏ったお嫁さん



あたしの忠実な執事は
今はもう
あたしの大切な旦那
そして、
風俗の世界の社長さん





 - END - 


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