野球部彼氏。
城川
その坊主が―
隣の隣の1年1組。
もちろん野球部で、
名前は城川祐輔。


それを知ったのは、
同じクラスの尾野ちゃん情報からだった。


アドレスを交換して一週間。
城川祐輔は全くメールを送ってこなかった。


「城川くんから聞いてきたのに変やんね」


真亜は呆れた顔で、1組の方に目をやる。


最近はいつもの4人で、
廊下で過ごすことが多かった。
1組の方の廊下にはいつも、
野球部の坊主達がたまっている。


「でも城川くん、めっちゃ人気あるやんね。
他クラスの子も知ってるし」
尾野ちゃんも1組の方を見つめた。


あたしもちらっと目をやる。
田辺くんとか、
3組の野球部もいれば、
城川祐輔もいた。
みんな基本大柄で、かなり迫力があった。


「メールくれへんかな...」





いつの間にか、
城川祐輔からのメールを、
待つようになっていた。
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