専業主婦生活<その2>
主婦の朝
ピピッ、ピッ‥6:00a.m.だ。

夫を起こさないように典子は素早く目覚まし時計を止めた。

隣で寝ている夫の大輔は目覚ましの音にはまるで気付いた様子がない。

昨夜も大輔の帰宅は12時を過ぎていたので起こすわけにはいかない。典子は着替えを持つとそーっと浴室の脱衣場に向かった。

そこで急いで身支度を整えると、新聞を取りにエントランスに降りていった。

新聞を持って戻ると、すぐ朝食の支度を始める。

今朝は和食にするつもりだ。

キッチンには昨日の夜から煮干がつけてある小鍋と昆布を浸した大鍋が用意されている。
すぐに、鍋を火にかける。これでだしをとるのである。小鍋には根菜をたっぷり入れてお味噌汁を作る予定である。里芋、レンコン、ごぼう、にんじん、たまねぎにインゲンを冷蔵庫から取り出すと典子は手早く切り始めた。

次にお味噌汁の鍋と中くらいの片手鍋に水をたっぷり入れて火にかける。中くらいの片手鍋が沸騰すると、少し塩をいれ、昨夜洗って準備しておいたほうれん草を冷蔵庫から取り出し、さっと放り込む。

その間に隣の大鍋に目をやり、沸騰する直前に昆布を取り出し、ほんの少し水を加えて少し温度を下げてから昨夜計っておいたかつを節を一気に入れてだしをとる。

冷蔵庫から卵を4個取り出す。次は玉子焼きだ。これは大輔の大好物である。お醤油と砂糖、お酒と先ほど取った「だし」を少し入れて甘辛く作る。茹でたほうれん草にもだしをすこし足して胡麻和えを作った。

ピーッ、ピーッ‥タイマー予約しておいた御飯が炊き上がった。

さっとしゃもじでかき回して、少し置いてから御櫃(おひつ)に移す。

冷蔵庫からタッパーのヌカ床を取り出し、漬物を取り出す。

ついでに自家製のアジの干物を冷蔵庫から出して、コンロで焼き始めた。

時計を見ると丁度7時をわずかに過ぎたところだ。

典子は手を洗って、寝室に大輔を起こしに行く。




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