俺様王子☆年下カレシ3

切なさ14

「…泣くなよ」


いつの間にか、頬に冷たい感触。


「ごめんね、一歩…」


「ごめんねって…どう解釈したらいーワケ?」


微妙な表情で一歩が呟く。


「私…さっき嘘ついた。今日、沢渡くんに…抱き締められた」


「…あれ、沢渡なんだ?何かイメージ違うんだけど…」


あれってコトは、やっぱり見られてたんだ。


面白くなさそうに一歩は私から手を離し、顔を背ける。


こんな事なら…ちゃんと始めから話しておけば良かった。

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