よく晴れた日
先生に連れられて
彼はやって来た



「川口 郁弥(カワグチ イクミ)です
よろしくお願いします」



黒いランドセルを背負い
小さなボストンバッグを提げ
玄関で深々
郁弥くんは頭を下げた



「挨拶はいいから
入りなよ」


そう先生が
頭を下げた郁弥くんの肩に
手を置くと


顔を上げ
先生にニッコリ
郁弥くんは微笑んだ



腹違いの先生と郁弥くん
母親似の先生と似てるところは1つもないけど



「お邪魔しまーす」


子供らしい屈託のない
元気な声を出し
靴を脱ぐ郁弥くんには
先生と同じ種類の
人当たりのよさを感じた



「郁弥の部屋はここね」



先生の案内で廊下を進む
郁弥くんの背中を見てから
玄関を振り返る



きちんと隅に揃えられた
小さなスニーカーと
乱雑に脱ぎ捨てられた
でかいスニーカー………



先生のスニーカーを揃えながら
ああ、なんか恥ずかしい
私がちゃんと先生を
躾ないみたいだ………





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