初恋タイムスリップ【完】
「何?」




!!!





「あ!れ、練習!」



私はきっと耳まで真っ赤になっている。

顔を見られないように、うつむきがちにピアノのカバーをめくった。

その時、音楽の瀬戸先生がきた。




「遅れてごめんね〜早速合わせよう」



瀬戸先生にそう言われて、私はグランドピアノの椅子に座った。

ピアノの先には、成海くんが・・

鍵盤の上に指を置く。


手が・・指が・・震える・・・




そして、成海くんが真剣な顔でタクトを振り上げた。





私は成海くんのタクトに合わせてピアノをひきだした。






先生が歌う。



時々、成海くんと視線が合う。


優しい眼差し





ドキドキする。




曲が終わり、また静かな音楽室に戻った。




「息ぴったりね。1組はOKっと…明日は2組で…

これから私は職員室に戻らなくちゃいけないんだけど、もっと練習したかったら勝手につかって。

ここ、カギおいとくから、終わったら職員室にもどしてね」

と言いながら先生は出て行ってしまった。




成海くんと二人



どうしよう…













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