ドライヴ~飴色の写真~
 その写真には、全て同じ女性が写っていた。

 大きく凛とした漆黒の瞳。
 少し高めの形の良い鼻。小さく薄い唇。
 そして、焦げ茶色のまっすぐ伸びた美しい髪。それはもうすぐ腰まで届きそうだ。


 夕日に照らされ、飴色に輝くその女性を、男は左手の指先で優しく、ねっとりと撫でた。

 男の唇の端が歪む。


 やがてその行為は、新たな展開を見せていく……。
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