優しく撫でる嘘。
プロローグ
結婚して一年が過ぎましたね。私たちの間には子供はまだいませんが隣にあなたが居るという事実が嬉しいのです。

今、あなたが眠る隣で私は思い出に浸っているのです。その数々の思い出に順位をつけることは困難なことです。

しかし、その中から選べと言うのなら、やはり半年前の結婚一周年記念で行った海を選ぶでしょう。

他人からすれば、ただ海を眺めているだけじゃないかと思いになるでしょう。

しかし、私たちにしてみれば特別なのです。
何処で過ごすよりも、誰と過ごすかが重要なことだと私は思うのです。

あの日のことは生涯忘れることのない大事な記念日になりました。

そう、最初で最後の記念日になったのですから……………。




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