いじめ【嫉妬】
まず、ここから出よう。

そう思って立ち上がろうとすると

「ユリさん!今は安静にしていてください」

たまたま通りかかった看護師さんにとめら

れた。

「あの…でも…、」

練習を…

「ん?どうしました?」

目を丸くして答える看護師さんの顔を見て。

ああ、そうだ。あたし、骨折してるんだ。

花音のせいで。

「いえ、なんでもありません…。」

「そう、とりあえず、今はご飯を食べて、

静かに寝ておきなさい」

「はい…」

御飯の方へ目線向かせた。

うえ。

食べる気しないや。

もういい。寝よう…。

布団の中にもぐりこんで目を閉じた。

空腹に耐えながら、ねることに集中した。

< 94 / 100 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop