いつわり彼氏は最強ヤンキー[完]

不機嫌な客人

「ど、どうぞ…」

自宅に到着し、さっきの勢いはどこへやら、ビクビクしながら久世玲人を家の中へ招き入れた。

この状況が気に入らないのか、久世玲人はずっと眉を寄せている。

……機嫌悪そー…。私、早まったかなぁ…。


でも、あの久世玲人が私の言うことを聞くなんて、青天の霹靂ってやつかもしれない。

ちょっとおもしろいかも。


ププッと小さく笑うと、横にいた久世玲人がジロリと鋭い視線をこちらに向けた。


「あ、ご、ごめん…。こっちどうぞ!」


これ以上機嫌を悪くされると恐いので、慌ててリビングに案内した。



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