What's love?

たぶんあたしの目は、目玉が飛び出るんじゃないかってくらい、大きく見開かれてたと思う。

「あたしが、大和を？」

「うん」

悟が大きく頷く。

「それは、どういう意味？」

「素直になれよ。お前は、大和を男として好きなんだよ」

「そんな、だって大和は友達だもん」

悟の言葉を振り切るように、頭を左右に振るあたしに、悟はため息をついて言った。

「そのお友達の大和くんが、今日俺に言ってきたんだよ。美咲のことが好きだって」

「ウソ、大和が？　何で悟にそんな事……」

嘘だ。

だってあたしたちは友達でしょ？

「お前が大和を特別だと思ってるように、大和もお前を特別だと思ってるよ。何で意地でも友達でいようとするんだよ」

「だって……」

「なあ、俺マジで美咲のこと好きだったんだぜ。だけど、お前は大和を選んだんだろ？俺だって、このままじゃ納得いかねーの」

「そんなこと言われても。だって大和は……」

あたしが大和を拒絶した後で、佳奈を抱いたんだよ？

「何が本当で、何が嘘かは、本人に聞け。今頃屋上で頬っぺた冷やしてるよ」

「頬っぺた？」

「いいから、早く行ってこい」

そう言ってあたしの背中を叩いた悟の手に、血が滲んでるのが見えた。