捨て犬とあたし

潤也ドキドキ大作戦。


「…えっ///」

『ねぇ…?すき?』


あたしは手に持っていた

物を床において潤也に近づく。

あたしは

潤也との距離を

どんどん縮めていった。

名付けて

“潤也ドキドキ大作戦”


『すき?』

「えっ///ぅ///」


潤也はドキドキして

顔を赤くしている。

ドキドキしすぎて

言葉がうまく出ていない。

心の中で大爆笑するあたし。

うるうる瞳で

潤也をジッと見つめた。


『乃愛のこと…すき?』


あたしは

“ぶりっ子”を発動させた。


「…///」


ついに

言葉が出なくなる潤也選手!

さあどうする?!


『このまま近づいたら

 チュウできちゃぅよ?』


いつもと違うあたしに

潤也は緊張しているのか、

ドキドキしてるのか…

不思議な顔をしている。


「…//////す…すき///」


潤也は照れながら言った。

やっと言ってくれて

少し嬉しかった。

…ぅぅん

少しじゃなくて、

すごい嬉しかった。

あたしは

潤也の頬を両手で包んで

ながーいキスをした。

そしてゆっくりくちびるを離す。

潤也はあたしに

頬を包まれたままこう言った。


「///バカ」

『///バカだもん///』


すると潤也は突然

あたしの頬を真似をして

両手で包んでキスをした。

すごく激しいキス。

こんなキス初めてだった。

潤也はくちびるを離した。

あたしと潤也はなにも言わず

お互いの

おでこをくっつけて笑った。

これにて

“潤也ドキドキ大作戦”終了。
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