ハフピスライン
始まり
険しい者の中、オレはずーと歩き続けて街を目指している。

「この異国のコンパスという技術、使えないか。まず地図が駄目だな」

どっかで見た異国の文化を使って街を目指していたが、地図がどの方向なのか分からない。これは失敗だったか。
とりあえずコンパスをしまって周りを見渡す。

「多分、地図の感覚からこっちの方向で合ってるはずなんだよな。向こうは川だし」

川のせせらぎを聞きながらオレは止まった足をまた動かした。

街に行くのは初めて。村の周辺から離れる時点で初めての行為。
本来ならずっとあの村でオレは生きていただろう。だけどオレにはどうしてもやらないといけないことがある。村を捨てて出ていくまでやりたいことがある。
そのためにオレは大きな都市であるガーディアクロスを目指している。

探し人と言えば簡単だけど、ガーディアクロスにいるってことはないだろう。情報収集の意味でオレは向かっている。

村や街にいるものを探すならしらみつぶしに巡ればいいけど、相手はそう簡単じゃない。まず一人で旅する地点で危険なこの次世代、何も分からないで探すよりも情報を得て探した方がいい。

それに気がついたのが……10個くらいの村を巡ったぐらいかな。
ガーディアクロスなら魔物を狩り、魔物に支配された村を救う解放軍アフランシールがいる。そこに入れば情報も手に入って、危険な場所にも心強く行ける。
オレが探している人はそれほど危険な場所に行った可能性が高いってこと。


でも絶対に見つけてみせる。
< 6 / 195 >

この作品をシェア

pagetop