ひめがたり~いばら姫に真紅の薔薇を~

├王子様の読解

 櫂Side
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「さて、本題に入ろうか、陽斗」



俺の声に、場の空気は瞬時に、緊張感が走った気がする。


俺の右には玲が。

反対側には、煌が胡座を組んでラグに座り。

向い側には桜が。

その横には芹霞。


全員の見つめる先は――。



煌と対峙するように、壁に身体を凭れさせて、遠くからこちらを見つめる金色の男。




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