4人の嵐

いきなりすぎです。



あの日も確か9時くらいだったはず。


なんだか急にアイスが食べたくなって太るのは重々承知でコンビニに行って念願のアイスを買ってきた帰り。



もうそろそろ家。





―ダンダンッ



ボールの跳ねる音。


多分横にただバスケットゴールがあるだけの地盤の悪い無料で使えるコートがあるから、そこからだろう。


その横には有料のグラウンドがある。



昼には野球少年達が熱い戦いを繰り広げている。




でもおかしいな…。
無料のコートは、8時半までしか使えないはずなのに。



―ダンダンッ



でもやっぱりリズムよく地面を叩きつけるバスケットボールの音が聞こえる。




まぁ関係ないしいいや。




と思ってたのに…。




丁度その施設の入り口を通りすぎようとした時。







『こらーっ!またお前等かーっっ』



中年のおじさんくらいの怒鳴り声が聞こえた。




『やばいやばいっ走れーっ』


それに続けて若そうな男の人の声。




足音はどんどんこっちに近づいてきて。



暗くて良く見え無かったけど、数人の人影がせまってくる。



思わず身構える。




「っっ…って、え!?」





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