記憶 ―惑星の黙示録―
◯プロローグ◯

○プロローグ○



『…お前は、強い子だから…。俺なんかが居なくても、大丈夫だよ…』


いつか、
誰かが私に向けて言った別れ文句に、

私は、
何も言えなかった。


そう、見せてるだけ。

私の弱さに…
気付いてはくれなかった。

そんな彼を、
「嫌い」になった…。


じゃあ…

私は、
強くなるしかない。

強くなって、
強くなって……


今となっては…、

私は、
…どうしたかったんだろう。


…間違えた。

間違えたんだね。
だって、心は苦しく鈍くなるばかりだ。

でも、

もう…、
前の自分には、

戻れない。


これが、
「今の私」だから…



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