君がいてくれるなら

[2] チェリーブロッサム



季節は3月

まだまだコートとマフラーが恋しい寒さが残る朝。

なんと、なんとなんと!
今日は先輩と朝一で会えたんだ。


先輩はいつも一緒にいる友達と一緒だったけど、私に気がついて「おはよう。」って言ってくれたんだ。

うれしいなぁ♪


「実莉…にやけ過ぎ。
そんなに次の現国好きなの?」

「…へっ?
あぁ…それは無いけど。えへへぇ。」

「はぁ~実莉の頭の中は一ヶ月で一気に春だね。」


朝の先輩のおはようをリプレイしていた私を、まるでイタイ子を見るような眼差しで見るなぉ。


「でもまぁ、めそめそくよくよしてた頃よりいいけどね。」


そう付け足してなぉは笑う。

確かにね。
相当心配かけたし…
手間もかけたもんね。


「なぉ、ありがとね。
おかげで自分でもびっくりするくらい立ち直ってるんだから。」



私もなぉにつられるように笑顔で答えた。









< 41 / 147 >

この作品をシェア

pagetop