エージェント
Ⅷ 2人の間で
夏休みも終わり、新しい生活が始まる。
「コウキちゃーん!」
「あ、楽太郎」
「ひっさしぶりだね!」
相変わらずの薄ピンク色の髪色をなびかせる楽太郎。
「おはよ、コウキ」
「ウッす」
「トダトワもアズも久しぶり」
トダトワはたまに会っていたけれど、アズはこの夏休み期間全く会わなかったから、本当に久しぶりだ。
「「「きゃあああ!!!!」」」
校舎へ入ろうとすると、女子達の黄色い悲鳴。
「あれー?サク?」
「っ……」
「お前ら、朝っぱらから何固まったんだよ」
朝から珍しい、とか言いたいことはあったけど、それ以上に驚いた。
「なに、サクラ染めたの?」
「金髪飽きたんで。似合ってるっしょ」