あたしがふにっと小首を傾げると――…


「あ、雫。
ひとつ忠告」


聡はニヤリと片方の口角を上げて、二重の大きな目を細めて、あたしを意地悪そうに見下ろしながら悠然とまたぎ、ベッドを下りた。


「鏡を見てから、部屋を出ろよ?」


「…鏡?」


「んな顔しなくても、見ればわかるって」


そう言った後、聡は綺麗な顔に似合わず盛大なくしゃみをした。


「やべ、さみぃ。
次回は、体の火照りがおさまらないくらい激しい雫を希望する」


…って。


こら、聡。
人を指さすな―っ!!