15歳のラビリンス


「増田、お前単純すぎ」


「別にいいじゃない。ね、美織も選ぼうよ」


「う、うん……」



本当にいいのかなぁ?


別に見返りを期待して手伝ったわけじゃないし。



それに中学2年生におごられるっていうのも……。



「美織……か。いい名前だな」


「へっ?!」



カンナが真剣にジュースを選んでる後ろで、河村君がつぶやいた。


ドキッとして思わず振り返ると、彼はニコッと微笑む。


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