渇いた詩
そういえば……。


「ねぇ、お金、いくら出せばいい?」


美味しいご飯を食べて良い気分だけど、やっぱりこういうのはしっかりしておかなきゃ。



「さっきも言っただろ。俺は女に金なんて出させないよ」


「でもっ!!悪いよ、あたしの気が済まない!!!」


「じゃあそこまで言うなら、今度桜の手料理ご馳走してよ」


「手料理?」


「それをお礼ってこと。どう?」


「わ、わかった」


あたしが頷くと久弥は満足そうな顔をして車を走らせた。
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