先見の巫女

桜祭



あれから数日が経った。目が覚めると、あたしは晴明様のお屋敷にいた。


晴明様の式神があたしを此処まで運んでくれたらしい。


晴明様はあたしが目を覚ますと、力いっぱい抱きしめてくれた。


今心残りなのは、朱雀と雀ちゃんが無事かどうかだ。


ここ最近力を使い過ぎて体調を崩していた。


「…はぁ…本当に見たい物すら見れないなんて…」


何の為の力なのだろう。体が弱っていて力が使えないのだ。


なのに今日は帝から桜祭に呼ばれてしまった。





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