龍とわたしと裏庭で【おまけの圭吾編】
第十四話 マイ·ドール、マイ·ラブ
失敗した気がする。



志鶴にねだられて、人形作家である姉の彩名の個展に来た。


泊まりがけになるが、たまにはいいか――

と、気軽な気持ちで来たわけだが


初日は関係者を招いてのレセプションだという。



「圭吾君、盛装だからね」

彩名の友人で、今回の個展のプロデュースもしている安西女史が事前に電話で念を押した。

「志鶴ちゃんのドレスはこっちで用意するから。着てほしいのがあるのよ」

< 73 / 118 >

この作品をシェア

pagetop