「2泊ぐらいの旅行の準備をしておいてほしい。仕事から戻って来たら出かけよう」


翌日、蒼真は仕事に出かける前にそう言った。


「どこへ行くの?」


昨日帰ってきたばかりなのに。


「別荘でゆっくりしようと思うんだ」

「別荘?」

「ああ。じゃあ、行ってくる」

「はい。いってらっしゃい」


桜は嬉しそうに微笑むと蒼真を送り出した。
玄関のドアが閉まると、桜は寝室へ行った。


蒼真と一緒に旅行が出来る。


ウキウキとした気分で大きめのバックの中に必要なものを詰めた。



蒼真は事件のあったあの別荘へ連れて行くことにした。
つらい過去のある別荘だが桜の記憶がない今、問題は無いだろう。


人がいない別荘の方がゆっくり出来る。


忙しかった蒼真は桜とゆっくりくつろぎたかった。