天使のキス。
いつもはあたしの担当の飾りつけも二人でがんばったらしく、“悠くんお誕生日おめでとう”の紙の垂れ幕まで、しっかりと貼ってあった。


悠はこの前歓迎会も経験してたけど、今回はそれよりもさらに盛大なので、終始目をパチクリさせて驚いていた。


楽しいパーティが終わって、寝る前――…


「やっぱ、おまえの家族っていいな」


悠はポツンとあたしに告げた。



ねぇ、悠。


初めて会った日。


“寒い”って言ったよね?
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