Platinum Kingdom【完全完結】

▼追跡の影と信頼




――――あれから兄様は急ぎ足で会合へと向かったため、私達2人となったのだけれど。

すぐに相澤家の自家用車がお迎えに来られたみたいで遥翔は帰っていった。



ついに、この日が来た。

―――…舞浜 真帆さんと会う日。


私はそうあんまり派手でなく、でも胸元に襟がついて、自分で結ぶタイプのリボンが付いた、上品な紺のシンプルなデザインのワンピースに黒のニーハイ、キャメルのパンプスを履いて家をでた。




―――『明日の午後1時に、赤坂のスタバ。
絶対に来なさいよ』


真帆さんに、何を言われるのだろう。

若干ドキドキしながらも、私は家を出た。



「お嬢様?」

「ちょっと、出かけてくるわ」

「お送りいたしますよ」

「赤坂だからいいわよ、近くだし」

「左様ですか、ではお気をつけていってらっしゃいませ」



私にお辞儀をしながら送り出してくれた使用人の人。

私は赤坂へと歩き出す。



< 213 / 415 >

この作品をシェア

pagetop