嘘偽りの愛しい体温


その夜は共に寝て朝起きて直ぐ家へと送って貰った




「夜道には気を付けるんだぞ」


「うん、わかった」


「じゃあな」


「うん…バイバイ」




男は車を走らせ去って行った



名前…聞けば良かったかな



名前さえも聞けなかった



ちょっと名前聞くぐらい出来た筈なのに



妙に意識してしまって、聞けなかったなんて…



私って小心者なんだから









また…何処かで会えます様に。



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