side:Miki Morimoto



ゆらゆら。


ゆらゆら。


あたしがいる空間が揺れている。

それはまるで、母なる海に抱かれているよう。


――はじめは大きく揺れるその感覚がとても気持ち悪かったし、まるで南極か北極にいるんじゃないかって思うくらい、とても寒かった。


でも、今は違う。


どうしてかな。

この揺れる感覚がとても気持ちいい。


あたしの心ごと、そっと抱きしめてくれているような、そんなあたたかさがある。

それに、あたしのおでこ。

ひんやりした何かが乗っかって、とても気持ちいい。



このまま……。


もう少し、このまま――こうしていたい。


あたしはそう願い、包んでくれるあたたかさに安心して、また意識を手放した。



――――――。

――――――――――。




そうしてどれくらい深い眠りについていただろうか。

ふたたびあたしの意識が覚醒した。


あたしは眠りから覚めた。だから3畳2間の自宅で寝ているのだろう。

目を開ければまもなく、ベージュ色の壁とキツネ色の木目調の天井が見えるはずだ。

そして、天井からそっと視線を流せば窓にかかっている青や黄色の水玉模様のカーテンも見えるはず。

それなのに……。

閉ざしていた目を開けても壁はベージュ色じゃなくって、白。

カーテンは水玉模様じゃなくって、チョコレート色をした、まったく見知らぬ部屋だった。


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