――――その日の夜。


私は静まり返るリビングで、ソファーに腰掛けブランケットを巻き付けた膝に顔を埋めていた。




…携帯の電源は、あれから落としたまんまだ。


最近の三浦さんは自分の立場を考えていないのか、段々と浅はかな行動を取り始めている。



私のバイト先まで迎えに来たり、清水くんの前に姿を現して名を名乗ったり、今日みたいなメールだってそう。




私は、彼女ではない。

人目を盗んで、身体の関係だけを求め合っている愚か者。


そんな私に向けられる三浦さんの独占欲の真意が私には見えない。





「…………きつい。」


吐息混じりに呟いた独り言がリビングに虚しく響く。



この浅ましく、歪んだ関係を続けていく度胸も信頼感も。今の私は持ち合わせていない。


…三浦さんは、平気なのだろうか?



そんな答えの見えきった思考を消し去るように、瞼をきつく閉じた。





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