夏合宿ただの軽音部
夏のはじまり
「あーあちいなあ」  K大学軽音部部室に、とても綺麗とは言えない姿でギターを抱えアイスをかじりながら入って来る男。   彼の名前はタケル21才 容姿 ギターともにレーベルからのお声を幾度となく断りつづけている。 隣にいるのがベースのトシ、バンドのリーダー的存在でクールで心やさしい.その隣がドラムのカズ、おっちょこちょいだが腕はピカイチと気の合う三人バンドだ。 「ちょっとタケル また講義サボって 部室にいて もう知らないからね」 やたらキンキンとしているこの娘はミスキャン準優勝で軽音部マネージャーでもあるナオ。彼女目当ての入部希望が毎年殺到するが 適当に見えるこのバンド、実はレベルの高さに断念する男達が数知れず。          コンコン…「すみませ〜ん 夏合宿参加マネ募集女性大歓迎を見て来ました...男ですが」。と夏合宿だけマネージャーで参加面接に来たのはヒロ、彼はもう既に無名ではあったがメジャーデビューを果たし使いふるされ.訳あって 音楽から離れていた. もう歌は歌いたくないがマネージャーでバイト代も出るらしく音楽関係ならと金の為にドアを叩いた。 「採用です」 「君なら合宿先で女の子ゲット出来るから採用です」とタケル。 「こんな部員ですが頼むわね.何かわからなければ私に聞いてね」 「それと君の歓迎会かねて 夏合宿の場所と日程決めるから これから飲みに行くよ.私マネージャーのナオ よろしくね」     夏が…はじまった。
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