ふたりの総長〜恋を知る〜
「凜夏・・・」



「・・・」



ついに悠基の呼びかけにも答えなくなった。
必要以上に話さなくなった。



悠基が声をかけても目線を向けるだけ。
そんな凜夏が悠基は心配でたまらなくなった。



いぶきと付き合っていた時は、毎日楽しそうに行っていた学校もサボりがちになった。
卒業に必要な出席日数を稼ぐためだけに、学校に行った。



学校に行っても授業中は寝てばかり。
休憩時間は誰とも話さず、1人で過ごしていた。




そんな変わり果てた凜夏を不思議に思いながらも、その理由を凜夏に聞く者は誰もいなかった。




凜夏を取り巻くオーラが怖いからだ。










今の凜夏に、いぶきと付き合っていたころのような恋に一生懸命だった凜夏の面影はなかった━━━









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