日常的幸福論~もうひとつの話~
エピソード5
小さな恋敵
飛鳥 side
男は胃袋をガッチリ掴めば旦那は家路に真っ直ぐつくという話は本当だったんだな、って自分がその立場になってよくわかるようになった。
「ただいま」
でも、例えばだけど、沙依の作るご飯が不味くたって俺は早く家に帰りたいって思う。
目を細めて優しく笑って出迎えてくる沙依が俺を待っていてくれるんだから。
「お帰りなさい!飛鳥」
今夜のご飯はカレーライスかと、リビングから漂う美味しそうな匂いに食欲が湧く。
玄関で靴を脱いでいると、沙依と俺しかいないはずのこの家から声が聞こえた。
「サエ~、ダレェ~?」
振り向くと金髪碧眼の男。しかも子ども。
「レオっ!!」
「沙依、こいつ誰?」
疑問に思い指を指すとそいつは沙依の後ろに隠れた。
「この子、レオっていうの。レオナルド・バート。10才のアメリカ人」
いや、そういうことを聞きたいんじゃなくて……。
男は胃袋をガッチリ掴めば旦那は家路に真っ直ぐつくという話は本当だったんだな、って自分がその立場になってよくわかるようになった。
「ただいま」
でも、例えばだけど、沙依の作るご飯が不味くたって俺は早く家に帰りたいって思う。
目を細めて優しく笑って出迎えてくる沙依が俺を待っていてくれるんだから。
「お帰りなさい!飛鳥」
今夜のご飯はカレーライスかと、リビングから漂う美味しそうな匂いに食欲が湧く。
玄関で靴を脱いでいると、沙依と俺しかいないはずのこの家から声が聞こえた。
「サエ~、ダレェ~?」
振り向くと金髪碧眼の男。しかも子ども。
「レオっ!!」
「沙依、こいつ誰?」
疑問に思い指を指すとそいつは沙依の後ろに隠れた。
「この子、レオっていうの。レオナルド・バート。10才のアメリカ人」
いや、そういうことを聞きたいんじゃなくて……。