次の日の朝。
 

今日はやけに目覚めがいい。

どうしてだろう。
休日はいつもベッドから出るのが億劫なのに。
 

クローゼットを全開にして何着もの洋服を取り出し、ベッドの上に並べる。

そして、お気に入りのフォクシーのワンピースを選び、鏡で自分の姿をチェックする。

少し開きすぎている背中を隠すために、ボレロを羽織って自分で満足する。
 

啓太さんに会うときは仕事帰りばかりだから、こうやって洋服を選んでウキウキするなんてこと一度もなかった。

 
いつもは束ねることの多い髪を、ハーフアップにして、スワロの飾りのついたコームで留める。
 
そして、お気に入りのクロエの香水をほんの少しだけつけると、それだけで幸せな気分に浸ることができた。