夢を見た。



――それは白い靄(もや)のようなものが立ち込める冷たい世界。



森のようなその中は見渡す限り白く煙り、そこにわたしは一人ぼっちで彷徨っていた。

懸命にヒロくんを思い、必死に叫び声を上げようとしているのに声にならない。

だけど必死に森の中を歩いてやっとの思いでヒロくんを見つける。



それなのに。

なぜか森の精霊たちがわたしを引き留めて離してくれない。

追いかけたくても追いかけられなくて。

やがてヒロくんは助けに来た別な誰かと一緒に森を抜けようとしている。

そして、その先の草原に抜けるとき、ヒロくんがこちらを振り返った。


先に、行くよ


そう言い残し、ヒロくんは草原の向こうに消えて行った――