冷たい彼は芸能人!!
エレベーター停止!

5階まできてあたしの階まであと5。


もう、やだ~。


俊は無言だし、荷物は重いし。


そのまま7階まできたとき。


ガコン


鈍い音がしたと同時に暗くなった。


「え、え?まって、やだ。誰か?俊!?」


暗闇が極端に苦手なあたし。


なのに一寸先もみえない暗闇にとじこめられてしまった。


「俊、しゅん・・・」


やばい。


泣きそう。


そうおもってると。


フワ

っとなにかがかかったと思った瞬間、耳元で俊の声がきこえた。


「大丈夫だって。おちつけ」


その声にだんだん落ち着きをとりもどした。


「ね、エレベーター、とまった?」


「ぽいな。緊急ボタンおしたんだけど、もう夜おそいしもしかしたら一晩こん中かも。」


そういいながら尚もあたしを抱きしめ続ける俊。


さっきはパニックでなんともなかったけど、おちつくとやっぱり意識してる分つらくて。


暗闇は苦手だけど顔をみられないだけよかった。


でもいくら夏でもやっぱりエレベーターの中はさむくて。


どれくらいたったのだろう。


わからないままずっと俊にくっついてた。


「ね、俊」


「あ?」


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