薫は纏めた髪をほどき、一息ついた。


ようやく仕事が終わった。


最近、休日は事件について調べる為に隆と行動しているので、どうしても疲れが取れない。


そして、こうして仕事に来ると更に疲れてしまう。


「お疲れ様です」


薫の真横を川原が小さな声で挨拶をしながら通った。


相も変わらず冴えない顔だ。


それは顔立ち云々のことではなく、内面から滲み出る表情だ。


毎日退屈だ。


顔でそう語っているのだ。


薫は彼女の猫背気味の後ろ姿を見ながらあることを思い出した。


川原が以前言っていたブログのことだ。


それが頭の中で「リアルサイト」と重なったのだ。


偽った日々を書き込むサイト。


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