家族☆ごっこ★
募る恋心
「なんか…元気ないね。大丈夫?」

声をかけてみる。
きっと光は 何も話てくれないだろうけど

光は立ちあがって 私のそばに歩いてきて

「琴子 今の俺って・・・どんな奴?」って言った。

「ど…どんな奴って言われても…最初 初対面の時は
最悪な奴だって思ったけど…こうやって一緒にいるようになって…
いろんな違う顔が見えてきたよ。」

流れでおかしなこと言ってしまいそうだったから
私は慎重に言葉を探す。

どさくさにまぎれて 告白 になったら大変だし。

「けっこう いい奴なんだなって。」

「いい奴?どんなとこが?」

「え?う~~~ん・・・・・最初があまりに
強烈だったから…あ 親想いだなって・・・・。
あんたおかあさんのこと話す時 めっちゃ優しい顔するじゃん。
こうやって信之介を預かって おかあさんに
女の幸せを満喫してほしいとか……私があんただったら
絶対にないもん。そんなこと言わない。」

普通にあくまでも
家族として・・・・・私の心にはやましいものは
一つもない…そんな言葉を必死に探す。

「親想いか・・・・・・。」

「うん。おかあさんに会ってみたいよ。
あんたが優しくなれる人でしょ?」

光が笑いはじめた。

「あははは・・・・・。」

「ん?」

「親想いね・・・・・。」
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