雨上がり
いじめ再開
ー放課後

最後のSHRも終わって、私は帰る準備をしていた

もう、教室内には自分を合わせて2人しかいない


その時




「ねえ、アナタ、草野さんよね?」



「はい、そうですけど…」

私は、同級生で同じクラスの女子なのに、敬語になっていた


「わたくしは、王子のファンクラブ会長、篠山麗那(ササヤマ レイナ)よ」



「は、はぁ…それで、私に何か用ですか?」


敬語になっていたのも理由があった

彼女は、有名なお菓子メーカー社長の娘と瑠羽から聞いたことを思い出した

いわゆる社長令嬢…


でも、これだけじゃない

どちらかというと、こっちの方が本当の理由…

彼女から感じたから…
あの、小学校の頃のいじめのことを思い出させる雰囲気…
目が、私のことがウザい、嫌いっていう目になっている


現に彼女は、自分が嫌う人は、徹底的にいじめる

陰口ならまだしも、学校中からの無視、暴力…

無視には、生徒だけでなく、教師でさえもする人がいる…

肉体的、精神的に耐えられなくなり、標的になった人は、みんな学校を辞めていった


そう、瑠羽から聞いた


次第に、私の身体は、恐怖でカタカタと震えだして、止まらなくなった

そして彼女は、

「次の標的は、アナタ」


そう言って私のことを指差した…


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