――――薄暗い部屋の中。

隣のリビングから差し込むわずかな明りが枕元を照らす。

狭いシングルベッドの上で、灯里は玲士に組み敷かれ嵐のような口づけを受けていた。


「……、っ……」


灯里は呆然と目を見開いたまま玲士の口づけを受けていた。

後頭部を玲士の腕がしっかりと押さえ込んでいるため、頭を動かすことができない。

口づけはしだいに激しくなり、玲士の舌が灯里の口の中を蹂躙する。

唇越しに玲士の激情が灯里の中に流れ込む。


やがて玲士は唇を外し、真上から灯里の瞳を覗き込んだ。

嫉妬と渇望に満ちた、灯里の全てを食らいつくすかのような獰猛な瞳に体の芯がぶるっと震える。

いつもの冷やかさが消えて熱情を帯びた瞳に、視線が吸い込まれる。


「ねぇ、灯里……」


至近処理でゆらめく美しい瞳を灯里はぼうっと見つめた。

どんな感情を浮かべていても玲士の瞳は美しい。

――――自分はもうこの悪魔に魅入られてしまっている。


見つめる灯里に玲士は目を細め、掠れた声で言う。


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