「綺麗だ…まるで蝶が翅(ハネ)を広げたみたい」


無邪気な彼の言葉に、私はブルッと身震いした。

「あ、そうして震えると羽ばたいたように見えるね」


柔らかなくせ毛に、天使のようにあどけない顔、

『営業戦略課のプリンス』と呼ばれている男。



「ほら、もっとちゃんと見せてよ」


甘い声でねだるこの男は

本当に性質(タチ)が悪い。


私は目を伏せて、顔を背ける。


でも、いつだって---

彼の言うことに、逆らうことなんてできない。



私は両手の人差し指と中指を使って、『翅』をさらに押し広げる。


デスクの縁で開きっぱなしの、脚の感覚はすでにない。


…いつまで続くのかわからない羞恥の責めに、私は唇を噛みしめる。

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