21:00。

二人はバスを降り、家への道を歩いていた。

尚哉と一緒に帰るのはこれが3回目だ。

鈴菜は歩きながら口を開いた。


「そういえば。あの神社で練習してたってことは、先生の家はあの神社の近くなんですか?」

「そうだね。徒歩5分というところかな。……おれの家はあの神社の宮司をしててね。だからおれも、いつもあそこで練習してた」

「へぇ……」


なるほど、と鈴菜は頷いた。

今になって知る事実に今更ながら驚く。

というかなぜ、自分はこんな大事なことを忘れていたのか。

幼かったせいなのか、それとも当時引越しやら何やらでバタバタしていたせいなのか……。

はぁと息をついた鈴菜を、尚哉が横目で見下ろす。


「……どうかした?」

「あ、いえ。自分の記憶の不甲斐なさに呆れてたとこです……」



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