「乾杯っ」


居酒屋に賑やかな声が響き渡る。
今日は会社の飲み会。しかも営業部と総務部合同で。


お酒の席は無礼講とか言ってうちの総務部長が先頭きって騒いでる。
もういい年なんだから落ち着けばいいのに,と呆れたようにその光景を眺める。

総務の男性陣は既婚者ばかりで中年が多い。
それに比べて営業は若くてイケメン揃いで羨ましいぐらいだ。


私はちゃっかり営業チームに交じり席に座り、ぐいっとビールを流し込む。


「久保さん、あまり飲みすぎるなよ」


心配そうに声をかけてくれたのは営業部の原田部長。

イケメンで目の保養になるけど、彼は既婚者なんだよね。

私と同じ総務で同期の花山鈴の旦那サマ。
だから私はいつも鈴にくっついて営業の方に居れるという。


「……はい、ありがとうございます。すみませーん、生一つ」


手を上げて店員に注文する。
飲み放題なんだから飲まなきゃ勿体ない、と思う私は貧乏性なんだろうか。



「オイ……ったく、忠告したそばからなに注文してんだよ」


呆れ顔の原田部長にすみませんと心の中で謝る。

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