「コウちゃんやめて!」

私は必死で晃ちゃんに縋り、押し止める。



「舞!何度この男に泣かされれば目が覚めるんだよっ」

晃ちゃんの指差す先にいるのは

ソファーでだらしなく長い足を投げ出し、醒めた目で私たちを見ている、凌。



ゾッとするくらいの、美貌の男。



「…こっちにおいで、舞」


オニキスのように黒い光を放つ目、その下の泣きボクロ、低い艶を含んだ声と長い指を持つ手が、

私を呼ぶ。



「行くな舞!」



私だってわかってる。


凌がヒドイ男だって。

私のことなんか愛していないって。

私のこと、本当に想ってくれているのは晃ちゃんの方だって。

今夜だって、いつも凌のことで泣いている私のことを見かねて、私の部屋まで乗り込んできてくれたんだよね。


小さな頃からいつも傍に居てくれた晃ちゃんのことを、好きになればよかった。









でも、ダメなの…---

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密フェチ  腹黒  肉食  イジワル  禁断  狂愛  三角関係  誘惑  嫉妬  逆ハーレム 

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