美羽のやわらかい身体をバスタオルに包んで抱きあげた。
 朱に染まった肌は健康的だが、とろんとなった虚ろな状態は……少しやりすぎたか。

 僕は彼女を抱いたままベッドルームへ運んで、そっとベッドの上におろした。髪はまだ半端に濡れたままだったので、そっと拭いてやると、呼吸を浅くしていた彼女がうっすらと瞼を開いた。

「……ん」
「ミネラルウォータの方がいい? それとも炭酸水をあげようか」
「だから……言ったのに」

 恨めしいような瞳を向けられ、僕は苦笑いを浮かべるだけ。

「あんなに気持ちよがってたら、やめるにやめられないよ?」
「……イジワル、そうじゃないでしょっ。責任転嫁です」

 指摘されたことが恥ずかしかったのか、美羽はふいと顔をそむけた。

「いいから、少し休んで。髪を拭いてあげるから」
 ウォーターサーバーから冷たいミネラルウォーターをグラスに注いで、ベッドサイドに置く。

 ありがとう……と手を伸ばす彼女の細い手首を掴んで、唇を近づけた。
 僕は一口含んでそっと唇から舌で流し込んでやる。美羽は驚いたように目を見開き、責めるように僕を見上げた。

「んっ……っ」

 舌を絡めてキスの続きだ。冷たかった水が生温かい吐息で絡まり合い、甘い喘ぎが漏れた。

「……んっダメ……」

 僕が意地悪をしたくなるのは、こういう反応を見たいから。

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